技術職員数と元請完成工事高(Z点)──資格者1人で何点変わるかをやさしく解説

技術職員数と元請完成工事高(Z点)──資格者1人で何点変わるかをやさしく解説 経審
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経営事項審査(経審)のP点の中で、完成工事高(X1)と並んで最大のウェイト(25%)を持つのが「技術力(Z点)」です。「資格者を1人採用したら経審は何点上がるのか」──経営者からよく出るこの問いに直結する評点です。

Z点は「技術職員の数と質」と「元請としての実績」の2つでできています。この記事では、Z点の構造、技術職員1人あたりの点数、そして加点を考えるときの注意点を整理します。

Z点とは──P点の中での位置づけ

P点は次の式で計算されます。

P = 0.25×X1(完成工事高)+ 0.15×X2(自己資本額・平均利益額)+ 0.20×Y(経営状況)+ 0.25×Z(技術力)+ 0.15×W(社会性等)

Z点はさらに、次の2つの評点を8:2で合成して算出されます。

Z = 技術職員数値の評点 × 0.8 + 元請完成工事高の評点 × 0.2(端数切捨て)

点数の範囲はおおむね456点〜2,441点で、業界の平均的な水準は700点前後とされています。8割を占める技術職員側が、実質的なZ点の主戦場です。

P点全体の構成は経審の点数(評点)の仕組みを、各要素の概要はP点(総合評定値)とはをご覧ください。

技術職員数値──1人あたり何点か

技術職員数値は、在籍する技術職員を資格区分ごとに点数化し、合計した値です。1人あたりの点数は次のとおりです。

区分 1人あたり
1級監理受講者(1級技術者で監理技術者講習を受講) 6点
1級技術者 5点
監理技術者補佐(1級技士補など) 4点
基幹技能者・能力評価レベル4の技能者 3点
2級技術者・能力評価レベル3の技能者 2点
その他の技術者 1点

たとえば1級技術者が監理技術者講習を受講すると、同じ人が5点→6点になります。採用だけでなく「いまいる職員の資格アップ・講習受講」も加点ルートだということです。

この合計値(技術職員数値)を国土交通省の定める区分表に当てはめて、技術職員数値の評点が決まります。

元請完成工事高──「直接請けた工事」の実績

Z点の残り2割は、発注者から直接請け負った工事(元請)の完成工事高の評点です。完成工事高全体を見るX1(完成工事高評点(X1)の仕組み)とは別に、元請分だけを取り出して評価します。下請中心の会社が元請にシフトしていくと、X1とは別にここでも効いてくる構造です。

資格者1人で何点変わるのか

答えは「技術職員数値が区分の境目を越えるかどうかで変わる」です。評点テーブルは区分制のため、1級技術者1人(+5)で評点が動く会社もあれば、ほとんど動かない会社もあります。会社の現在地次第です。

当サイトの経審戦略シミュレーターでは、資格区分ごとの人数を入力するとZ点を自動計算でき、改善シミュレーション機能で「1級技術者を1名追加したらP点はいくつ上がるか」「監理技術者講習の受講で何点か」を効果の大きい順に確認できます。

つまずきやすい点

「在籍していれば誰でもカウントできると思ってしまう」──技術職員として計上できるのは、審査基準日において恒常的な雇用関係(一般に6か月超)がある職員とされています。短期雇用の直前駆け込みは認められません。要件の詳細は許可行政庁の手引きで確認してください。

「1人を何業種にも計上してしまう」──技術職員1人につき、申請できる業種は2つまでです。多業種で申請する場合は、どの業種に誰を立てるかの配分が点数戦略になります。

「急に人数を増やせば一気に上がると思ってしまう」──技術職員数値には前回申請からの増加に対する上限規定(激変緩和措置)があります。M&Aや大量採用で人数が急増しても、点数への反映は段階的になる場合があります。

「令和8年7月施行の改正を見落とす」──経審は令和8年2月6日公布・同年7月1日施行の改正が予定されています。審査基準日によって適用基準が変わる可能性があるため、最新の取り扱いは国土交通省・許可行政庁の案内で確認してください。

まとめ

Z点(技術力)はP点の25%を占め、技術職員数値(8割)と元請完成工事高(2割)で決まります。採用・資格取得・講習受講・元請比率の向上と、打ち手が比較的多い項目ですが、効果は区分の境目次第。まずはシミュレーターで現在地を確認し、「次の1点」がどこにあるかを見てから動くのが効率的です。経審全体の流れは経営事項審査(経審)とは、決算側の評点は自己資本額・平均利益額(X2)の評点もご覧ください。

P点を試算できるツールを公開しています
経営事項審査の総合評定値(P点)を、結果通知書の数値から逆算する方式と、決算情報などから推定する方式の2通りで試算できます。令和8年7月1日施行の新基準(告示262号)にも審査基準日に応じて対応しています。
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※試算結果は参考値です。正式な評点は審査行政庁の通知をご確認ください。

出典: 国土交通省「経営事項審査」関係資料(当サイト確認日: 2026-06-11)。本記事は制度の一般的な解説であり、個別の点数・可否を保証するものではありません。評点の計算は審査行政庁により端数処理等の運用差があります。最新・正式な情報は国土交通省および各許可行政庁の手引きをご確認ください。

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